虫歯治療
自然治癒しない虫歯は早期発見・治療が重要です
虫歯は、早期発見・治療が肝心です。ごく初期段階に発見すれば簡単な処置で治ります。虫歯のメカニズムを知って早期発見を心がけましょう。

虫歯治療で大切なことは早期治療です。ごく初期の段階で発見すれば、歯を大きく削らずに治療ができ、治療中の痛みもありません。当院ではなるべく削らない治療をするために、虫歯の早期発見・治療に取り組んでいます。
風邪を引いたりすり傷を作っても、ある程度期間が経つと自然治癒力の働きで治ります。ところが虫歯は、他の病気と違って放っておいても治ることはありません。それどころか虫歯がどんどん広がっていくだけです。
症状が現れてからでは遅すぎる
虫歯ができても痛みがないからと放っておくと、虫歯が広がり、痛い思いをするようになります。もっと早く治療をしていたら…。後悔しないためには早期発見・早期治療が欠かせません。ごく初期の段階で発見すれば、治療に伴う苦痛はほとんどありません。治療期間が短くなり費用は軽減します。痛くなったり冷たい物がしみるようになると、虫歯はかなり大きくなっていますので、少しでも「おかしいな?」と感じたら、そのままにせず早めにご相談ください。
なるべく削らない治療

虫歯治療は、再発を防ぐためにきっちり歯を削ります。悪い部分と健康な部分の境界線がわかりにくいため、再発防止のために大きく削りがちです。歯は、削る量が増えれば増えるほど脆くなり、寿命が短くなります。当院では、う蝕検知液や、ダイアグノデント、レーザーを使った、なるべく削らない治療に取り組んでいます。
う蝕検知液で虫歯だけをピンポイントで削る
虫歯治療のポイントは、悪い部分を的確に取り除くこと。ところが肉眼では、虫歯と健康な部分の境界線がわかりにくいので、削り過ぎたり削り残してしまいがちです。う蝕検知液は、虫歯を着色して削る時のガイドとなる薬です。虫歯だけが染まるので、何回も塗りながら検知液が見えなくなるまで削っていくと、確実に虫歯の部分だけを削ることができます。う蝕検知液を使うことで、虫歯の削り過ぎや削り残しがなくなり、再発を防げます。
虫歯の大きさを数値で測るダイアグノデント
ダイアグノデントは、レーザー光を使って虫歯を測定する虫歯測定器です。歯にレーザー光を当てると虫歯の進行レベルを数値で表示します。目では正確に判断できない虫歯も数値化するので、正確な診断ができ、数値に応じて予防処置・虫歯治療を行います。またごく初期の虫歯の早期発見につながります。
ごく初期の虫歯はレーザー治療+フッ素で削らずに治す
ごく小さい初期の虫歯は、歯を削らずにNd:YAGレーザー(ネオジウムヤグレーザー)治療で予防的な処置をします。レーザーを虫歯に当てると細菌が死滅して、歯質が硬くなります。その上からフッ素を塗布すると、予防効果が高まります。
虫歯の進行と治療法
虫歯の進行は、COからC4までの5段階あります。初期の段階であれば簡単な処置で治ります。大切な歯を守るためにも、早期発見・治療・予防が大切です。

CO:初期の虫歯
- 症状
歯の表面が溶かされて白く濁っている状態で、自覚症状はありません。 - 治療
この段階では特に治療の必要はなく、フッ素入りの歯磨き剤で歯磨きをしたり、フッ素塗布で再石灰化が望めます。

C1:エナメル質の虫歯
- 症状
歯の表面を覆っているエナメル質に虫歯ができて小さな穴が開いていますが、痛みやしみなどはありません。 - 治療
虫歯の部分だけを削り、詰め物(保険適用)をして蓋をします。

C2:象牙質の虫歯
- 症状
歯の内側の象牙質に達した虫歯で、冷たい物・甘い物がしみるようになります。 - 治療
触れると痛みを感じるため、麻酔をかけて歯を削ります。小さな虫歯の場合は虫歯だけを削って、白い詰め物(保険適用)で蓋をします。虫歯が神経付近まで広がっている場合は大きく削り、型取りをして詰め物を作って装着します。

C3:神経に達した虫歯
- 症状
神経まで達した虫歯で激しい痛みがあります。神経が壊死すると、根の外側で炎症を起こして膿み・歯茎の腫れなどが現われます。 - 治療
麻酔をかけて根管治療をします。壊死した神経・膿を除去し、根の中を洗浄してから歯型を採って被せ物を作り装着します。

C4:残根状態
- 症状
残っている歯冠がほとんどなく、根だけの状態です。 - 治療
治療ができる歯質があれば、根管治療をしてから被せ物を装着します。重症の場合は、根管治療でも治療が難しいため抜歯になります。